こんばんは。
ついさっき、雨が降り始めましたね。
まさに雨の後、ぜひ靴磨きをしましょう!
言葉で言う靴磨きとは、シューケアが大前提にあると僕は思っています。
その工程の中、靴を輝かせていくことを「靴磨き」と定義します。
靴磨きには正解なんてないもので、それぞれの靴に見合った磨きを施すのが最善かと思います。
オールデンはオールデンらしく、トリッカーズにはトリッカーズらしくといったところでしょうか。
では、そもそも靴磨きってどうやるの?と言う質問があがるはずなので、まずそこから説明してまいります。
ちなみに今回は革の表側を使った靴の磨き方の手順を書いていきます。
工程として、大きく分けて3つあります。
・ブラシで埃を払い、クリーナーなどで汚れを取り除く。
・革専用クリームで保湿、補色をする。
・ワックスでツヤを出し、最大限の光沢を引き出す。
まず、埃を払うブラシは馬毛などの比較的柔らかいものを使うのをオススメします。
ブラシもいくつか種類がありますが、硬すぎない程度のもので埃を払ってあげます。
次に使うものがクリーナーです。(汚れを取り除くことから、リムーバーとも呼ばれています。)
レザー専用のクリーナーを使って、靴についた泥汚れや、古いワックス、クリームを取り除きます。
マメに手入れされている靴は毎度でなくとも、週一、月一で靴磨きをされる方は必ずといっていいほどクリーナーは必須になります。
固まったクリームやワックスの上から重ね塗りをすると、靴の履きジワに影響を及ぼし、そこにヒビが入り、大切な靴が履けなくなってしまう可能性が高くなります。
それを未然に防ぐために定期的にクリーナーを使っていきましょう。
靴がすっぴんの状態になったところで、今度は靴のクリームを塗っていきます。
この靴のクリームは乳化性のクリームを使うのが良いでしょう。
僕は右手の人差し指を使って塗っていきます。
布や小さなブラシで塗り込むよりも、クリームが浸透しやすくなるため、それから手際の早さから、僕は指を使って塗るようにしています。
靴の表側全面に塗り込み、特に色抜けの激しいところは重点的に塗っていきます。
靴全体にクリームを塗り終えたら、豚毛のブラシの登場です。
ここの工程は硬めのブラシを使い、クリームが靴全体に行き渡るようにブラッシングをしていきます。
ブラッシングをし終えたら、ネル生地などの柔らかい布を使って余分なクリームを取り除きます。
この「拭き取り作業」が今後を左右するといっても過言ではありません。
さあ、いよいよワックスを使って「鏡面磨き」をしていきます。
鏡面磨き...。
靴の輝きがまるで鏡のようになることから「鏡面磨き」と称されます。
初めて僕が鏡面磨きを体験した時のことを未だに忘れません。
(その時のことは今後このブログに投稿しようと思っています。)
ちなみに鏡面磨きがしにくい靴、またはできない靴も存在するのでご注意を。
では鏡面磨きの手順です。
まず靴全体にワックスを塗り込んでいきます。(いわゆる油性クリームと呼ばれているものです。)
靴のつま先と踵には「月型」と呼ばれる硬いパーツが靴の中に忍ばせてあります。
それが入っている表側はいわゆる鏡面磨きができるということです。
ということで、月型が入っている部分は鏡面磨きに適しておりますので、ワックスを他より少し多く塗ります。
(ちなみにここでも僕は指で塗っていきます。)
ワックスを塗り終えたら、ネル生地などの表面の柔らかい布を指に巻きつけ、少量の水をつけます。
その後ワックスを布にとり、靴にワックスの膜を作っていきます。
小さな円を描くように、くるくる回していきます。
ネル生地の滑りが悪くなる頃に、もう一度少量の水とワックスをとり、靴に塗っていきます。
例の月型が入っているつま先と踵は重点的にワックスを塗り、膜を作りまくります。
すると上の2枚目の写真のようになり、鏡面磨きの完成です。
ご存知の方はお分かりかと思いますが、この工程は特に地味で忍耐力が必要になります。
まさに磨いてきた靴の数が物を言います。
汚れを落とし、クリームを塗り終えるまでに10分、鏡面磨きに30~45分といったところでしょうか。
これまでが現代的な靴磨きの主流かと思います。
その他、コバを削る、インソール、アウトソールをケアする、紐の交換や色味の調整など靴磨きと一口に言っても様々な工程があります。
それらをスムーズかつ美しく、そしてなにより楽しくできようになると、靴磨きってかっこいいなあと思うようになるかもしれません。
僕が靴磨きに目覚めたのは、もとより靴が大好きだったから。
自分の大好きな靴がみるみるうちに綺麗になっていく姿に魅了されました。
その影響から自分も好きなことを極め初めて、今日に至るわけですが...
要はまだ極みを求め続けているってことです。
この記事は、あくまで現代の靴磨きの主流なスタイルについて、そして自分の基準となる磨き方を投稿しています。
その中で、皆さんの「これが俺の靴磨きだ!」というものを見れるのがなにより幸せです。
靴好きのための磨き方、お仕事シーンに向けた磨き方などたくさんあると思います。
磨き手としても、皆様の気持ちにしっかりこたえられるよう、日々精進していく次第でございます。
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